「松原農園」~自然の中に生かされて、命の輝きを見つめる日々~
2012年の春、革命家は生まれ故郷北浦に戻った。
28年間暮らした福岡から、
家族と共にUターン。
同年、「松原農園」を立ち上げた。
福岡の九州大学勤務時代(技術職)から、
長年携わってきた環境問題や、
循環農業の経験や知識を活かし、
「持続可能な循環農業」を実行、実現している。
「自宅に使った建材は10歳のときに自分で植えた木」
長年放置され、ジャングル化していた土地を自ら切り拓き、
自山の杉を使って平屋造りの家を建築。
建材として使用している杉とヒノキは、
松原さんが10歳のときに自ら植えたもの。
新建材(プラスチックなど)はほとんど使わず、
ログハウスのような温もり溢れる松原邸は独特の空気が漂う。
今でも、五右衛門風呂に薪を焚いて入っており、
薪割りは息子たちのもはや特技である。
「こだわりぬいた自然養鶏と絶品自然卵」
松原農園といえば、
こだわりぬいた「自然養鶏」
鶏本来の生活環境に極限まで近づけ、
飼料も当然「自家発酵」
”薬や配合肥料に頼らない養鶏”を実現しているスペシャリストだ。
そんな松原農園で生まれる「自然卵」は味も別格。
色も形もまちまちなこのたまごは、
大量生産は出来ないし、しない。
基本的に、いつスーパーに行ってもだいたい売り切れているので、
購入希望の方は入荷日時を確認してからスーパーに行くか、
ネット等で予約することをオススメする。
そんな松原さんが作るお米も
当然「農薬を一切使わない」お米だ。
また、松原農園プロデュースの
「たまごクッキー」原材料は全て国産、
化学調味料も一切使用していない。
(ほぼmade in 松原農園)
自身の取り組みについて語る彼から私が受けた印象は、
「こだわり」とか「プライド」という次元のものではく、
「信念」であり、「生き様」だった。
これらすべての根底にあるのは、
「持続可能な循環農業」という考えであるのは言うまでもない。
「命と命のつながりを知ってほしい」
松原さんは言う、
「人間も、他者の命を取り入れながらしか生きられない。
お金一辺倒の生き方を見直し、
命と命のつながりを取り戻すことが大切だ」、と。
その想いを次世代の子どもたちに伝えるべく、
松原宅では、農家民宿も行なっている。
農家民泊では、
- ヤギの乳搾りやカスタードクリーム作り、
- 薪割り五右衛門風呂体験、
- ヒナ(激カワ)のエサやり体験、
- 杉板を使ったベンチや本棚作り
など、様々な体験をすることができる。
体験を通して、
「見て、触って、感じて、考えて、
生きる力と元気を身につけて欲しい」
と、語る松原さんの瞳は熱く輝いていた。